母乳のカロリー消費は?産後の授乳ダイエットで痩せる食事・痩せない原因

「授乳中はたくさん食べたものを消費するから痩せる」と聞いていたのに、なぜか体重が思うように減らない、と産後の体型変化に悩んでいませんか。
この記事を読めば、授乳による正確なカロリー消費量を把握し、それを踏まえた「母乳の質を落とさず、かつ効率的に痩せるための適切な食事量」を判断できるようになります。
授乳によるカロリー消費はどのくらい?
母乳育児は、赤ちゃんを育てるだけでなく、母親の身体にも大きな影響を与えます。
特にカロリー消費の面では、想像以上のエネルギーが使われています。
授乳によって具体的にどのくらいのカロリーが消費されるのか、その量を知ることは、産後の体重管理において重要な第一歩です。
1日の授乳で消費するカロリーは500〜700kcalが目安
完全母乳の場合、1日の授乳で消費するカロリーは約500〜700kcalとされています。
これは、赤ちゃんが成長するために必要な栄養素を凝縮した母乳を、母親の身体が血液から作り出しているためです。
母乳の分泌量には個人差があるため消費カロリーも変動しますが、1日に何度も授乳することで、多くのエネルギーが使われます。
ジョギングや水泳に換算するとどれくらいの運動量になる?
1日に消費される500kcalというカロリー量は、他の運動に換算するとその大きさがよく分かります。
例えば、体重50kgの女性が約1時間ジョギングした場合や、クロールで約1時間泳いだ場合の消費カロリーに相当します。
フルマラソン1回分の消費カロリーが約2500kcalといわれているため、授乳だけでその5分の1近くを消費している計算になります。
母乳育児をしているのに痩せないのはなぜ?
授乳によって多くのカロリーが消費されるにもかかわらず、体重が減らないことにはいくつかの原因が考えられます。
産後の体は非常にデリケートであり、食事量だけでなく、生活習慣やホルモンバランスの変化も体重に影響を与えます。
なぜ痩せないのか、その理由を知ることが体型を戻すための近道です。
【原因1】消費カロリーを上回る食事量になっている
授乳中はホルモンの影響で食欲が増し、強い空腹感を覚えることが多くなります。
そのため、授乳による消費カロリーを上回る量の食事を無意識に摂ってしまうことがあります。
「赤ちゃんのために」と思って食べたものが、結果的にカロリーオーバーにつながり、体重が減らない原因になっている可能性があります。
【原因2】慣れない育児による睡眠不足で代謝が低下している
産後の頻回な授乳や夜泣きの対応による慢性的な睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こし、代謝を低下させる一因です。
代謝が落ちると、身体はエネルギーを消費しにくい状態になり、脂肪を溜め込みやすくなります。
十分に休息が取れない生活が、痩せにくい身体を作っているのかもしれません。
【原因3】骨盤の歪みで血流が悪化し、脂肪が燃えにくくなっている
出産時に開いた骨盤が正常な位置に戻らないままだと、骨盤周りの血流が悪化し、全身の代謝低下につながります。
骨盤の歪みは内臓の位置を下げ、ぽっこりお腹の原因になるだけでなく、脂肪が燃えにくい身体の状態を招きます。
産後の身体の変化に合わせた骨盤ケアを行うことが、体型を戻す上で重要です。
専門家による施術で、身体の土台から整えることも有効な手段の一つです。
産後のストレスが自律神経を乱し「痩せにくい身体」を招くことも
慣れない育児やホルモンバランスの急激な変化は、産後の女性に大きなストレスを与えます。
過度なストレスは自律神経のバランスを崩し、血行不良や代謝の低下を引き起こす原因となります。
なぜ痩せないのかと悩むこと自体がストレスとなり、さらに痩せにくい身体を招くという悪循環に陥ることもあります。
母乳の質を落とさずに産後ダイエットを成功させるにはどうすればいい?
産後ダイエットを成功させるためには、消費カロリーを意識するだけでなく、母乳の質を維持するための栄養バランスの取れた食事が不可欠です。
赤ちゃんに必要な栄養を届けながら、自身の健康も守るための食事のポイントを押さえることが、無理なく目標を達成する鍵となります。
無理な食事制限はNG!厚生労働省推奨の付加カロリーが目安
産後のダイエットで最も避けたいのが、極端な食事制限です。
母乳を通して赤ちゃんに栄養を届けているため、母親の栄養状態は非常に重要です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、授乳期の女性は非妊娠時の摂取カロリーに加えて1日あたり+350kcalのエネルギーを付加することが推奨されています。
この量を目安に、必要な栄養をしっかり摂ることが大切です。
主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を心がける
健康的に体重を管理するためには、主食、主菜、副菜をそろえた、バランスの良い食事を基本としましょう。
様々な食材を組み合わせることで、赤ちゃんの発育に必要なビタミンやミネラルを過不足なく摂取できます。
栄養バランスを考えた食事を1日3食しっかり摂ることは、お母さんの健康維持のために重要です。
忙しい育児の合間でも、具沢山の味噌汁やスープなどを活用すると手軽に栄養を補えます。
鉄分・カルシウムなど授乳中に特に意識したい栄養素
授乳中は、母乳の生成のために特定の栄養素が通常よりも多く必要となります。
特に、母親の貧血予防や赤ちゃんの成長に欠かせない鉄分、骨や歯の形成を助けるカルシウムは不足しがちです。
鉄分は赤身の肉や魚、ほうれん草、小松菜などから、カルシウムは乳製品や小魚、大豆製品などから積極的に摂取しましょう。
母乳の生成と代謝を促すための上手な水分補給のコツ
母乳の約90%は水分でできているため、質の良い母乳を十分な量作るには、こまめな水分補給が欠かせません。
1日に1.5〜2リットルを目安に、水やお茶などを飲む習慣をつけましょう。
授乳の前後や喉が渇いたと感じる前に飲むのがポイントです。
十分な水分は、血液の循環を良くして代謝を上げることにもつながり、ダイエットをサポートします。
産後ダイエットはいつから始めてもいい?
出産という大仕事を終えた身体は、想像以上にダメージを受けています。
体型を早く戻したいという焦る気持ちは分かりますが、ダイエットを始めるタイミングは慎重に見極める必要があります。
身体の回復を最優先に考え、適切な時期から段階的に取り組むことが、健康的な体型戻しにつながります。
産後1ヶ月までは身体の回復を最優先に考える
出産後約1ヶ月は「産褥期」と呼ばれ、妊娠・出産で変化した子宮やホルモンバランスが元の状態に戻るための大切な期間です。
この時期は無理なダイエットは避け、身体を休ませることを最優先にしましょう。
栄養バランスの取れた食事と十分な睡眠を心がけ、まずは心身の回復に専念することが、その後のスムーズな体型戻しの土台となります。
産後2ヶ月頃から軽いストレッチや骨盤ケアを始める
産後1ヶ月健診で医師から問題がないと判断されれば、少しずつ身体を動かし始めても良い時期です。
まずは、自宅でできる軽いストレッチやウォーキングから始めましょう。
また、出産で開いた骨盤を正しい位置に戻すための骨盤ケアを始めるのも効果的です。
骨盤ベルトを活用したり、専門家の指導のもとで骨盤調整の施術を受けたりするのもおすすめです。
本格的な運動は産後6ヶ月以降に体調を見ながら開始する
筋力トレーニングやランニングといった本格的な運動は、出産から1ヶ月程度が経過し、身体が回復してきた段階で再開できる場合があります。ただし、回復のペースには個人差があるため、自身の体調と相談しながら無理のない範囲で開始してください。焦らず、自分のペースで継続することが、リバウンドを防ぎ、確実に結果を出すためのポイントです。
逆に痩せすぎてしまう場合はどう対策する?
「産後太り」に悩む人が多い一方で、授乳によって体重が減りすぎてしまい、体力の低下や体調不良に悩む人もいます。
なぜ痩せすぎてしまうのか、その原因を理解し、健康的に体重を維持・回復させるための対策を知っておくことも大切です。
産後に痩せすぎると体力低下や母乳の質に影響が出ることも
授乳によるカロリー消費が、食事からの摂取カロリーを大幅に上回ると、体重はどんどん減少します。
産後に痩せすぎてしまうと、体力が低下して育児に支障が出たり、めまいや立ちくらみを起こしやすくなったりします。
また、極端な栄養不足は母乳の質や分泌量にも影響を与える可能性があるため、適切な体重を維持することが重要です。
1日の摂取カロリーを増やすための健康的な間食の選び方
体重を増やすためには、1日の総摂取カロリーを増やす必要があります。
3食の食事量を増やすのが難しい場合は、栄養価の高い間食を取り入れるのが効果的です。
おにぎり、ヨーグルト、チーズ、ナッツ、果物などは、手軽にエネルギーと栄養を補給できるためおすすめです。
スナック菓子や甘いものではなく、身体に良い影響を与えるものを選びましょう。
消化が良く栄養価の高い食事で効率的にエネルギーを補給する方法
胃腸に負担をかけずに効率よくエネルギーを補給するためには、消化が良く、栄養価の高い食事を心がけることが大切です。
例えば、鶏肉や白身魚、豆腐、卵などの良質なたんぱく質や、うどん、おかゆなどの炭水化物を中心としたメニューが適しています。
一度にたくさん食べたものが吸収できるわけではないため、食事の回数を4〜5回に増やすなどの工夫も有効です。
母乳育児中のダイエットに関するよくある質問
ここでは、授乳中のダイエットや体重管理に関して、多くの産後ママが抱える疑問についてお答えします。
正しい知識を身につけて、不安を解消しましょう。
母乳によるカロリー消費はいつまで続きますか?
母乳によるカロリー消費は、授乳を続けている限り続きます。
ただし、赤ちゃんの成長に伴い、授乳の回数や1回の量が変化したり、離乳食が始まったりすると、母乳の分泌量が減り、それに伴って消費カロリーも徐々に減少していきます。
授乳中にダイエットサプリメントを飲んでも問題ありませんか?
問題ありません。
しかし、授乳中にダイエットサプリメントを使用することは、基本的におすすめできません。
サプリメントに含まれる成分が母乳に移行し、赤ちゃんに影響を与える可能性が否定できないためです。
自己判断で摂取せず、必ず医師や薬剤師に相談してください。
「授乳をやめると太る」と聞きますが本当ですか?
本当です。
授乳をやめると、それまで母乳生成で消費されていたカロリーが消費されなくなります。
授乳中と同じ食事を続けていると、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、太りやすくなる可能性があります。
卒乳のタイミングに合わせて食事量を見直すことが大切です。
まとめ
授乳によるカロリー消費は大きいものの、それだけで産前の体型に戻るとは限りません。
消費カロリーを上回る食事や、睡眠不足、骨盤の歪みなどが「痩せない原因」となっている可能性があります。
母乳の質を落とさないためにも、無理な食事制限は避け、バランスの取れた食事と十分な水分補給を心がけましょう。
産後1ヶ月は身体の回復を優先し、体調を見ながら徐々に運動を取り入れることが、健康的なダイエットの鍵です。
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松本 悠花 【資格】 【経歴】 【SNS】この記事の監修者

住吉鍼灸院アネックス 院長
2007年に鍼師・灸師の資格を取得。
地元の鍼灸院で妊活サポート、介護リハビリ、訪問鍼灸などの臨床経験を積んだ後、2012年に株式会社ブレイシングへ入社。
2016年より大島はり灸院でマタニティケアに従事し、副院長・院長を歴任。
2022年10月に住吉鍼灸院アネックスを開院し、現在は妊娠中の不調、逆子、産後ケアを中心に対応している。マタニティ領域では2万件以上の症例を担当。
はり師、きゅう師、とこちゃんベルトアドバイザー
2007年 国際メディカルテクノロジー専門学校卒業
2007年 地元の鍼灸院にて妊活、介護リハビリ、訪問鍼灸に従事
2012年 株式会社ブレイシング入社
2016年 大島はり灸院にてマタニティケアに従事
2022年10月 住吉鍼灸院アネックス開院・院長就任
インスタグラム:https://www.instagram.com/sumiyoshishinkyuin_anx/










