逆子と言われたら?原因と治し方、やってはいけないこと【鍼灸師監修】

健診で「逆子ですね」と告げられ、不安になっていませんか?
「このままだと帝王切開になるの?」「一体どうすればいいの?」と、頭の中が真っ白になる方も少なくありません。

でも、安心してください。逆子と診断されても、慌てる必要はありません。適切な対応をとることで、赤ちゃんが自然と頭位に戻る可能性は十分にあります。

この記事では、逆子の原因からご自宅でできる対策、そして専門的な鍼灸施術について、マタニティ専門の鍼灸師が分かりやすく解説します。


逆子になってしまうのはなぜ?主な原因を解説

赤ちゃんの向きが変わってしまうのには、科学的には原因は不明です。
しかし、いくつかの原因について推測されています。

  • 子宮の形や位置: 子宮の形がハート型だったり、赤ちゃんが動き回るスペースが狭かったりする場合、逆子になりやすいことがあります。

  • 胎盤やへその緒の位置: 赤ちゃんの頭や体が動くのを妨げるような場所に胎盤やへその緒がある場合も、逆子になる原因の一つです。

  • 羊水の量: 羊水が多すぎると赤ちゃんがくるくる回りやすく、少なすぎると動きにくくなり、逆子になることがあります。

  • 冷えや骨盤の歪み: 東洋医学の観点からは、お腹の冷えや骨盤の歪みが、赤ちゃんの居心地の悪さにつながり、逆子の原因になると考えられています。


逆子を治すために「やってはいけないこと」と「やるべきこと」

逆子を治したいと焦る気持ちから、誤った対処法をとってしまうことがあります。大切なのは、正しい情報を知り、安全な方法で対処することです。

【やってはいけないこと】

  • 自己判断での無理な運動: インターネットで調べただけの逆子体操を、自己流で無理に行うのは危険です。かえってお腹が張ってしまったり、体に負担をかけてしまったりする可能性があります。

  • 不確かな情報に頼ること: 信頼性の低い情報に振り回され、不安を増幅させないようにしましょう。

  • 冷え対策としてホッカイロをお腹に張ること:冷えてはいけない!と思ってホッカイロを張る方がたまに見受けられます。低温火傷や汗をかくことで余計に冷えたりすることがありますのでカイロではなく腹巻きなどで対策しましょう。

【やるべきこと】

  • かかりつけ医に相談する: まずは主治医に相談し、逆子体操などの指導を受けましょう。

  • 心と体をリラックスさせる: 逆子と聞いてストレスを感じると、お腹が張りやすくなります。心身ともにリラックスできる時間を作りましょう。

  • お腹を温める: 冷えは逆子の大敵です。腹巻きや温かい飲み物で、お腹まわりを優しく温めてあげましょう。


【ご自宅でできる】逆子を治すための効果的な方法

ここでは、医師に相談した上で試してほしい、ご自宅でできる簡単な方法をご紹介します。

1. 骨盤高位

骨盤ケアには3原則があります。「あげる・ささえる・ととのえる」です。
あげる=骨盤高位です。但し、お辛い場合は無理をしないでくださいね。

  1. クッションや枕を用意します。(高さは10cm〜15cm程度)

  2. 膝を曲げ、仰向けになりなります。

  3. お尻の下に①を入れて、お尻(骨盤)の位置が高くなるようにします。
    *腰が痛い特には床と腰の隙間にタオルなどを入れると良いです。

  4. そのままの姿勢で5分ほどキープをします。

2. 冷え対策

冷えは、赤ちゃんの居心地を悪くするだけでなく、母体の血行不良にもつながります。

  • 腹巻きやレッグウォーマーで、お腹と足元をしっかり温める。

  • シャワーだけでなく、湯船にゆっくり浸かる時間を作る。

  • 温かい飲み物や食事を意識して摂る。


専門的な「逆子の鍼灸施術」とは?

ご自身での対策と合わせて、専門的な施術を受けることも効果的です。特に、東洋医学に基づく鍼灸施術は、逆子治療の選択肢として知られています。

東洋医学から見た逆子

東洋医学では、逆子の原因を「気血の滞り」や「冷え」と考えます。母体の冷えや血行不良が、お腹の中の環境を悪くし、赤ちゃんが居心地が悪くなってしまうためだと考えられています。

構造の問題から見た逆子

人間の体を構造物として捉えた時に、脊柱(背骨)や骨盤の角度やそれに付着する筋肉の柔軟性のバランスは「お腹の硬さ」に重要な影響をもたらします。
構造上の問題を解決することで、赤ちゃんも動きやすくなると考えられます。

逆子に効果的なツボ

逆子の鍼灸施術では、特に三陰交(さんいんこう)や至陰(しいん)というツボにお灸を据えることが一般的です。これらのツボを温めることで、血行を促進し、子宮まわりの環境を整える効果が期待できます。

住吉鍼灸院アネックスでは、心地よいお灸や鍼を使った優しい施術とオイルトリートメントや整体で身体を整えることで、母体と赤ちゃんがともにリラックスできる環境を提供します。

まとめ

逆子と診断されたら、不安な気持ちになるのは当然です。しかし、まずは落ち着いて、かかりつけ医と相談し、正しい知識に基づいて行動することが何よりも大切です。

ご自宅での対策と合わせて、専門的な鍼灸施術を検討することで、赤ちゃんの向きが変わる可能性が高まります。

一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。私たちは、お母さんと赤ちゃんの健やかな未来を心から願っています。